マカレンコの見通し路線についての記述を引用します。
マカレンコは自己の教育活動における一つの結論として、「人間を教育すること──それは彼の中に見通し路線を育てること」であると述べている。
「見通し」とは、人間的行為・生命への原動力ともいうべきもので、換言すれば、「明日の喜び」である。人間は生きるに価するものを自己の前途にもっていなくてはならない。「人間を教育すること」、これはマカレンコによれば、「明日の喜びが横たわっている見通し路線を彼の中に教育すること」である。というのも、「人間というものは、もし前途に喜ばしいものがなければ、この世に生きてはいられないもの」であり、「人間生活の本当の刺激が明日の喜びである」からである。 『科学的訓育論の基礎』P.81
「明日の喜び」が見通し路線であって、同じパターンの授業をするから、見通しが持てるという意味ではなさそうです。
でも、拡散的発問と集中的発問で組み立てた授業なら、誰にでも活躍できるチャンスがあります。それが明日の喜びにつながる可能性もあります。
「次の授業が楽しみです」という子どもの記述が証明してくれるかもしれません。
(2006.1.14)