信頼とは何か

「人を信頼する」とは、どういうことなのか考えてみる。
 自分は、どちらかというと、人を信じていない。原因は分かっているが、今はそのことを置いておく。
 人が信じられないという思いを抱くからこそ、人を信じさせてほしいという思いもある。それゆえ、約束を守ってもらえなかったことや、約束の時間に遅れてくる人がいることで、人ってやっぱり信じられないんだ、という思いをより強く意識してしまう。
 でも、「人を信じる」というのは、もしかしたら願いなのかしれない。
 人は信じられるというのも信じられないというのも、結局は勝手な思い込みでしかない。人にはそれぞれ事情があり、また人は未熟なものであり、誰もが信頼にたる行動ができるわけではない。(とりあえず自分のことは棚上げしておく。)
 それでも、「あなたのことを信じてますから」と言われれば、その信頼に応えようと、その人は行動する。要は願いなのである。
 最初から信用されていなければ、そこに願いはないのだから、それをかなえるための行動を誰もあえて取らない。
 もちろん、これまでのその人の行動を根拠として信じることはできるが、それもやはり願いなのではないか。

(2009.1.2)