清水義範『行儀よくしろ。』(ちくま新書2003.7.10)を読み終わりました。
この本で言いたいことは、「社会全体が今の子どもを教育しているから、大人がもっとしっかりしないといけない」ということでしょう。
学校教育よりも、社会全般の大人の態度、テレビで流される番組やCM、親子のあり方などが、今の子どもを教育しているわけです。
私の職業に近いところで最近目につくのが、小説家になりたい人の増加である。これは非常に不思議な現象である。
なぜなら、近年本があまり読まれなくなり、つまりあまり売れなくて、出版社は軒並み青色吐息なのである。もちろん、小説も売れず、そう読まれていないわけだ。
そのように読まれてない小説を、書きたいと思う人が増えているのはどういうことか。(中略:荒井)
おそらく、小説家になって一作当てれば、有名人になれて、お金もたんまり入ってくる、と考えているのだろう。
有名になりたい、お金がほしい、という人が増えているのです。
自分のやりたいことは何か、については考えがなく、結果としての有名で金持ち、だけがあこがれの対象なのだ。それでなければ面白くないんだ、と言うのならば、ほとんどの人は生きてて面白くないであろう。(荒井:人生面白いのに。)
(2009.1.9)