順目、逆目

 順目、逆目という言葉を久保先生から聞きました。(ここから後に書くことは私がそれを元に考えたことです。)
 順目で話す人は、結論を語る前に前提条件を順番に築きながら話をします。
 逆目で話す人は、いきなり結論を語り、その後にその理由を語ります。
 どちらがいいのかという話ではなく、これは文化の違いかもしれません。
 農耕民族は順目の話し方をします。稲や麦を育てるために手順を踏んでいかなければいかないからです。周りにいる人たちとの信頼関係も築きながら日々の生活を送っています。狩猟民族は逆目の話し方をします。草のある所(結論)に向かって移動して生活します。優秀なリーダーの指示の元、統率されて動きます。
 順目で話す人は、人を信頼しています。自分の話が結論にたどり着くまで、話を聴いてくれると思うから、順目で話せるのです。
 私のように人を信頼できない人間は、逆目で話します。
 いつ自分の意見が遮られても、自分の一番言いたいことを真っ先に話しておきたいからです。
 教師の世界はどちらかというと、ぬるま湯の世界ですから、順目で話す人が多いです。銃社会であるアメリカでは、逆目で話す人ばかりです。英語そのものが結論を先に述べる文型になっています。
 一方、日本語の文型は、「私はえびが好きではないです。」というように結論が後にくるわけです。

(2009.1.31)