基礎固めを徹底的に

 和田秀樹『なぜか「忙しい」「時間がない」が口ぐせの人へ』(海竜社H.15.3)の要領57「多少の投資で仕事を早く片づけると、投資自体が帰ってくる」より。

 段階を追って成熟していく学習課目─たとえば数学などについて、私は常に「急がば回れ」という勉強のやり方を勧めています。
 まず、基礎固めとして計算力をつける勉強が大事です。これは「計算が速くできるようになれば問題をこなすのが速くなるし後の理解がスムーズに進む」という視点から、私が指導する通信教育でも実際に提唱している方法です。中学レベルの数学ができない場合は、小学校の計算問題を徹底的にこなして計算力を速くすることから始めます。それが多少の回り道に見えたとしても、後の学習をグングンと段階的に進めるためには、間違いなく近道になると確信するからです。基本的なことがきちんと把握できないまま、どんどん先の勉強へと進んでも、理解するには時間がかかるばかりで非効率この上ない、というのが私の持論です。
 そして難しい問題に関しては、時間をかけて悩みながら解くことは無駄であり、少し考えて歯がたたないと思えば、すぐに解答を見て理解し、その正解を覚えてしまうのが得策だと考えています。

 基礎を徹底することが結局は近道だという主張です。難しい問題は少し考えて解答を見るというのも、最近、割合の学習で納得しています。

(2010.1.26)