卒業文集に寄せる担任の言葉を書きました。
最後の学習参観で授業した「たかしくん」の言葉を覚えていますか。
「生きてるだけで人の役に立ってるんだ。」
そう、人は生きてるだけで人の役に立っています。あなたが店で物を買うことで、物を作る人、物を売る人の生活を支えてることになります。物を買う中で取られた消費税が、いろんな人を助けるために役立てられています。
あなたが働くようになった時、あなたの仕事も人の役に立っていきます。物を作る仕事であれば、その物が人に役立つし、道路を工事する仕事であれば、道を歩く人の役に立ってることになります。こうして、人と人とは、意識せずに助け合っています。それが社会というものなのです。
自分一人では生きていけません。そのことが本当に理解できるようになれば、人に感謝することができるようになるでしょう。
人生には、つらいことや苦しいことが待っています。それは自分と人が違う考え方をしているからこそ、生まれてくることです。人はそれぞれ違うのです。違うからこそ、理解し合うことが難しいのです。でも、この人間社会の中では、違う人同士が、やはりお互いを助け合っているのです。そのことさえ思い出すことができれば、きっと心豊かに生き続けることができますよ。
(2012.1.29)