算数教材の軽重のつけ方

 東京書籍『新しい算数6』は、「対称な図形」の学習から始まります。
 最初のページに、「身のまわりには,つりあいのとれた美しい形のものがたくさんあります」と書かれてあり、ハンガーや飛行機や風車などの写真が載ってます。
 ここは「そうだよね」といって、さっと次にいくことが大切です。
 導入で時間をとりすぎると、本当に大切なことをしっかり扱えなくなってしまいます。
 対称な図形は、2種類あり、最初に扱うのは、線対称です。
 2ページ目には、線対称と点対称が、5つずつあります。
 ここでも線対称だけに注目させ、半分に折るとぴったり重なる図形があることに気付かせ、半分でおるところの線を赤でなぞらせればいいのです。
 3ページ目に線対称の定義が出てくるので、それを覚えさせるところまでは進むべきなのです。
 半分に折るところの線は、対称の軸となります。
 算数の授業を考える上で大切なことは、まずは単元全体の流れをざっくり把握し、一番教えるべきことは何かを見極めることです。
 線対称であれば、対称の軸をはさんで対応する点や辺の関係をつかむことです。その関係をもとに、線対称の図形が描ければ、ばっちりなのです。

(2015.3.10)