最近、付箋紙を持ち歩くようになった。
読んでる本の中で気になったところに、付箋紙を貼るのである。
以前は赤鉛筆で線を引いたが、今はほとんどの本を図書館で借りるので、付箋紙にしている。
そして、その本を読み終わったあと、付箋紙のページをコピーするのである。
さらに、コピーしたページは、袋ファイルに直す。
しかし、コピーしただけで終わっても仕方ないので、この考現学の前に出てきてもらおう。では、拍手!(本当に、拍手したあなたは、えらい!)
吉村達也『血液型殺人事件』(角川文庫)
お話の中で、ある教授が、血液型の分析を次のようにされている。
「何がその人を動かすか-つまり、その人を支配する最も重要な要素を血液型別に挙げますと、A型は《責任感》、B型は《感性》、O型は《信念》、そしてAB型は《論理》と、こうなります。
う~む、自分の場合、合ってるな、と思ってしまう。
私はA型である。仕事をしてても、責任というものを重視してしまう。
それゆえ、「~しなければらない」という発想にもなる。
さて、筆者のあとがきの方が、さらに読み応えがある。
仮に易学などをきちんと系統だてて学んでいても、B級、C級の占術家は、人を怖がらせるか、あるいは喜ばせるか、この二つをうまく使い分けて、相談者の心理を揺さぶってはお金をとっているだけで、(中略:荒井)
しかし、Aランクの占術家というのは、たとえば易で現れた結果は結果として横に置き、まず、相談者が何のために未来を知りたがっているのかを鋭く察知します。
悩みがあるからなのか、積極的に人生を変えたいからなのか、新しい仕事をはじめるからなのか-。それを豊富な面談経験から推察してゆき、最終的にはその人の人生にとって最良と思われるアドバイスを与えて鑑定を終える。これがAランクの占術家のやり方で、いわば占い師というよりも、人生相談の師なのです。
占いというのは、おおむね一対一で行われる。一斉占いというのは、あんまり聞かない。教師に例えれば、占い師は家庭教師である。
占いの結果には、大差がなくても、その結果をその人の人生に照らし合わせてどう活かしていくかが、占術家のランクを決めるということであろう。
では、教師のランクは、どうやってつけれるのだろうか。
一番わかりやすいのが、「子どもの伸び」だろう。
野口芳宏氏に言わせれば、「向上的変容を連続保障できる」教師がAランクということだろう。
このあとが続かないので、話を少し戻す。
吉村氏は、「血液型による性格判断は『占い』ではなく『統計的なデータに基づく分析結果』ではないか」と、書いている。
では、血液型で、どんなタイプの教師になるか、考えてみよう。
まずA型《責任感》教師。
子どもには「読み・書き・計算」を教え、身に付けさせなければいけない。そうすることが教師の義務である。う~ん、実に肩の荷が重い。
B型《感性》教師。
「これやったら、子どもが喜びそうだな。」ちょっとお気楽かな。
O型《信念》教師。
「子どもに、これを教えることが絶対大切だ。」ちょっと怖いかも。
AB型《論理》教師。
う~ん、論理に弱い私には、想像できない。
まあ、人間は、それぞれの要素を持ってるから。と思いながら、やっぱり私のA型は当たってるなぁ、と痛感しちゃう。
(1998.3.1)