生きているか?

 3年の理科で「さし木でふやそう」という学習があります。
『切った葉を土に埋めると、育つと思いますか?』
という問いを出して、予想を書かそうか、と最初は思いました。
 しかし、教科書に書いてあるぐらいだから、ほとんどの子は「育つ」と、考えるでしょう。
 そこで、次のような展開で、授業してみました。

発問1 ハムスターは、生きていますか。生きていませんか。

『生きているなら、○。生きてないなら、×。とノートに書きなさい。』
 教卓の上に、学級で飼っているハムスターを置いて、発問しました。
 全員が書いたのを確認してから、手をサッとあげる練習をしてから、○か×か聞きました。
『生きている。○。』というと、全員がサッと手をあげました。
『理由が言える人?』と、聞くと、
「動いているから。」「息をしてるから。」「うんちするから。」などが発表されました。教室は楽しい雰囲気です。

発問2 ゼラニウム(花)は生きていますか。生きていませんか。

 これも教室にあった植木鉢のものです。
 また全員が手をあげました。
『これって、動いてないよ。うんちもしないし。』と、私は挑発。
「成長してるから。」「水をあげるから。」などの意見。

発問3 切ったアジサイの葉は、生きていますか。生きていませんか。

 これは、○と×だけでなく、理由も書かせ、時間も3分~5分とりました。
『○○さん、○と×どっちが多いと思いますか。』
 一つの列に聞いてました。それだけでも、○と×に分かれてました。
 手をあげさせると、○が13人。×が13人。
 見事、クラスが半数ずつ分かれたわけです。これは、いい発問ということでしょう。
 このあと、初めて話し合いの机にさせてから、×の人から指名なし発表を言わせていきました。○の人も意見を言ったあと、もう一度決めさせると、○が21人、×が5人となりました。明日は、実際に「さし木」をさせます。

(1999.6.30)