今日、青年フェスタで、椎名誠さんの講演を聴いた。
その話の中に、ナイフの話があった。
今、中学校の事件があってから、ナイフの所持は、全面禁止になってきている。 しかし、ドイツ(?)では、ナイフを持ってる生徒を見た時、教師は、
『あなたは、なぜナイフを持っているのですか?』
と、理由を聞くそうである。ナイフというのは、人を指すためだけにあるのではない。
「ぼくは、木をけずるのが好きです。」
という答えもあるだろう。
そして、教師は、その生徒のナイフを見せてもらう。
さらに、木を切るためにどんなナイフがいいか、についてもアドバイスする。
また、どんな木をけずるのかも聞く。
そして、どんな木がけずりやすいのかもアドバイスする。
そうすることで、その生徒はやがて、彫刻関係の仕事をするようになるかもしれないのである。
この指導は、実に知に依拠しているな、と感心してしまう。
やはり、「知的であること」。それが教師の条件のような気がする。
(1999.2.13)