明日の道徳は、「シンナーの危険性とシンナーの誘いへの断り方」を1時間で授業しようと思っています。
追試する実践は、TOSSランドの2つのホームページです。
一つは、戸井和彦氏の「シンナー絶対ダメの授業」。(前半)
もう一つは、後藤一則氏の「シンナーをすすめられたら?」。(後半)
戸井氏の授業では、最初に、子ども達にうずまきを描かせます。それから、シンナーを常用している人が描いたうずまきを見せるわけです。
内の学級では、理由もなくうずまきを描かせられないし、描かせるために配ったプリントが紙飛行機がボール玉、はては紙吹雪になりそうなので、
①教師が、うずまきを板書する。
②『これは、何でしょう。』「うずしお」「うずまき」「迷路」
③シンナー常用者が描いたうずまきを拡大コピーして、掲示する。
④『これは、ある人が描いたうずまきです。どんな人が描いたうずまきでしょうか。』「頭の変な人」「1才の子」
⑤ここで、ガラス瓶に入ったシンナーを提示する。
⑥『このぐちゃぐちゃなうずまきは、シンナーを吸っている人が描いたものななのです。』 (以下、明日の実践へ)
(2001.3.6)
授業してみると、予想以外の反応があって、やっぱり楽しいです。
最初に、うずまきを板書して何か問うた所、面白い答えがたくさん出ました。
「ロールケーキ」「切った木」「蚊取り線香」「かまぼこ」「うずしお」「かたつむりの形」「台風の上から見たところ」「アメ」などです。
次に、シンナー常用者が描いたうずまきを誰かが描いたか問うと、
「養護」「知的障害者」「ジェットコースターに乗った人」「ピカソ」「小さい子」などが出ました。
ピカソが出た後、「ベートーベン」っていうのも出ましたが、それはアメリカの首都を「フランス」というようなものです。知識不足。
その後、シンナーを見せ、その影響を○×で聞き、断り方を描かせ、隣りの子同士で、誘い役と断り役をさせました。
途中、シンナーのサイクル図を描きました。戸井氏の実践では6項目でしたが、私は3つにしました。
①シンナーを吸う。→②気分がよくなる。→③気分が悪くなる。→①へ
『どこでやめるのが大事かというと、まず最初に吸わないことです。一度、吸い出すと癖になってしまいますからね。』
30分足らずの授業ですが、いつもよりよく子ども達は集中していました。
(2001.3.7)
後藤氏の資料2では、どんな風にシンナーの誘いを断るのかを書き込むようになっています。
友達「思いっきり楽しくいい気持ちになるのがあるんだ。」
「これ、吸ってみなよ!」
A「イヤです。」
B「イヤです。歯がぼろぼろになるし、せがのびなくなるし、ないものが見えなくなるし、サイテイ、サイヤクでうす。ぜったい吸いません!!」
C「体に悪いから、吸いません。」「ぜった~い吸いません。」
D「いやだ。すわない。」
E「いやだ!!というか吸いたくないし。」
F「くさいからシンナーはやめとく!」
G「やめとくわー。」
友達「1回くらいいいじゃないか?」
A「ムリです。」
B「さっきもいったでしょう。あなたはひつこい人ですネ!」
C「くせになるから吸いません。」
D「いやだってば。」
E「ムリ!ってゆってるだろ!!ふざけんな!!」
F「ほんまにくさいからやめとく!ごめん。」
G「気分悪なるから、いいわー。やめとくー。」
授業の感想も紹介します。
A:わけわからん。
B:とっても楽しかった。またこんなんしてほしい。
C:シンナーーーがすーごく体に悪いことがわかりました。
E:ムリ
F:シンナー道とおっとってもたまににおいしてくさいからいやってことわっ た。シンナーのことでまだわからへんことたくさんありますぅ。
G:こんなん勉強して、いいことあるのですか?
どう断るか、しっかり書いて、私に提出してくれたのは、7人だけです。(全員、女の子です。)
でも7人の断り方と感想を知ることができただけでも、今回の授業をやった価値があったというものです。(へたな授業なのは当然ですが。)
(2001.3.8)