新採の人の授業

 4時間目に、新規採用の人の授業を見に行きました。
 いつもは、なかよしで子どもを見ているのに、今日は、いきなりあるクラスに入っての初めての授業です。そういうことを考慮すればうまい授業なのですが、だからといって、すぐれた授業というわけではありません。
 ただ、この授業に言えることが、自分もできているかどうかを自分に対して厳しくチェックしていかなければ、「口うるさい」教師で終わってしまいます。

①クラス全体を見ていない。
 新採の先生は、クラスの左半分の子ども達しか見ていませんでした。
 多分、緊張していたのでしょう。全員を見渡す、という余裕がなかったのでしょう。私自身、常に全体を見ているかどうか疑問です。
「私のことも見てくれる」
と思うからこそ、子ども一人一人ががんばるのでしょうね。
②子どもの視線が意識できていない。
 それゆえ、黒板をさして読ませているのに、教師の体が黒板の字を隠している状態が起こっています。それは、全体を見ていれば、「あの子は見えにくいようだな」とわかるのでしょう。
 教師は、舞台の俳優と同じく、観客でもある子ども達の視線を常に意識して、演じなければいけないのです。
③読ませる、ということが疎かになっている。
 とにかく、まず子どもに読ませる、ということが大切です。大人はわかっているけれど、子どもは所見なのです。初めて出会う文章ならば、まず読ませることが基本です。
 また、読ませることで、授業のメリハリも作っていくのです。
④確認ができていない。
 指示したことを全員がその通りしたかどうかの確認ができていません。「今読んでるところを指さしなさい。」「となりと同じかどうか確認しなさい。」ということを常に言うべきなのでしょう。
 まあ新採ですから、こんなのが全てできていたら、驚異でもあります。

(2001.6.27)