金メダルをとるためには

『小学どうとく 生きる力3年』(大阪書籍)に、「16 木の中にバットが見える」という説明文があります。メジャーリーグで活躍しているイチロー選手や松井秀喜選手の使うバットが、久保田五十一さんによって作られていることが書かれています。
 担任の先生が病気で一日休んだので、3年生のクラスを一日担当することになったのです。道徳の本を見ながら、どれをしようか考えて、これを選びました。
「今日は2月29日です。2月29日がある年には、何があるのですか。」
「うるう年。」
「そうだね。うるう年だね。うるう年がある年には、何があるのですか。世界的 に有名なあることがあるのです。」
「オリンピック。」
 次に、第1発問です。
「オリンピックで金メダルをとるために、何をしないといけないでしょうか。」
 3つ書けたら持ってこさせました。

・ぎゅうにゅうとかをいっぱい飲む。(守田)
・チームワークをよくする(大杉)      ・食じをちゃんとする(喜多)
・体力作りをしてからオリンピックに出る。(蔭山)
・体をきたえる。(木村)          ・毎日れんしゅうする。(北岡)
・いやなことがあっても、めげない。(村岡)
・チームワークを大切にする。(松崎)    ・さくせんをたてる。(山本)
・なにがあってもまけない(山本)
・ゆうしょうするぞと思いながらがんばる。(井上)
・れんしゅうじあいをする。(浅井)     ・めげずにどりょくする。(生田)
・すいみんをとって元気になる。(三坂)
・きらいなものをたべたり、ざせつしないようにど力する。(岡部)
・練習をする。(小石)           ・体調にきよつける。(熱田)
・力をつける(おくま)           ・一生けん命になる(北村)
・一こ一こかくにんしてやる。(藤田)    ・どりょくをする。(高戸)
・強くなるさくせんをとる(徳富)      ・自分の力を使いはたす。(小田川)
・さくせんをたててれんしゅうする(山下)  ・体を強くする。(光田)
・きほんれんしゅうをしてごうかくがあったらしゅつじょうします。(小川)

 この後、『生きる力』を開かせました。
「このお話の中では、みんなとは違う考えが書いてあります。」
 子どもたちが出したものは、自分がする努力です。「木の中にバットが見える」では、選手自身ではなく、選手が使う道具、その道具を作る人に焦点を当てています。そういう子どもにはない視点を与えるのも、道徳の役目だと思います。

(2008.2.28)