せっかくだから沖縄の授業

 4月4日の講座では、沖縄の授業をメインに取り上げようかと考えてます。
 というのも、3日間沖縄に行ってきたからです。
「沖縄について知ってることを書きましょう。」
 こう発問すると、「何も知らへん。」 という子がいたりします。
「教科書や地図帳を見てもかまいません。」
と補足すればいいのです。教科書を見て、教えたいことが全部出るなら、それはそれでいいのです。(実際は、そういうことはありません。子どもは知識の断片は出せても、それをつなげて考えるところまではできないのです。)
「1,2,3と番号を打って、3つ書けたらノートを持ってきます。」
 沖縄への関心を高めていくように、板書された意見を扱っていきます。
 このときに大切なことは、沖縄のことを通して何を学ばせたいのかが、教師の中にある、ということです。
 例えば、沖縄は降水量が多いけれど水不足で困っています。最長の断水記録に326日があります。でも現在はほとんど断水がないそうです。
 それは、地下の水が流れないための地下ダム建設や、海水淡水化施設ができたからです。そして、これらの技術が中東やアフリカの砂漠の国にも輸出されているのです。
 その県が抱える問題を何とか解決しようと努力してきた成果が、他の県や国にも活かされるのです。
 こうした事例は、沖縄県だけではありません。
 各県の抱える問題を調べ、それをどう解決していったかを考え、今の豊かな社会を先人達がどのような努力で切り開いていったかに思いを馳せる、そのことを沖縄の学習を通して、子どもに学ばせることができるのです。
 1つの学習が、次の学習にも生きるような形で、授業は行わなければいけないのです。
 実際のところ、沖縄について、別に知らなくても何も困らないのです。それは、他の県についてもいえることです。
 だからこそ、学ぶ意義をしっかり教師が持っている必要があるのです。
「つなげる授業」といってもいいでしょう。
 4月4日の講座を受ける人は、5年生担任とは限りません。
 ですが、他の学習でも、沖縄の学習のように他の学習につながっていくような教え方をすべきだ、ということを参加者には学んでほしいのです。
 今回、できれば沖縄グッズをいくつか買って帰ろうと思ってます。
 そして、講座の中で、その実物を見せます。
 実物のもつ威力を実感させ、計画的に物を用意することを大切さも話していきたいと思っています。

(2009.3.30)