オオカミと自然のバランス

 明日の道徳で、太田昭夫氏の「オオカミの移住」を追試します。
 追試する上で、インターネットでオオカミの画像を検索し、スマートノートブックに貼っていきました。オオカミの動画もあったので、ダウンロードして授業の中で見せようかと思ってます。
 その他、オオカミについて調べました。
 ウィキペディアに載っていたオオカミの狩りの習性が面白い。

狩り
・オオカミは肉食で、シカ、ヘラジカ、イノシシ、野生ヤギなどの有蹄類を狩る。また、齧歯類などの小動物も食べる。餌が少ないと人間の生活圏で家畜や残飯を食べたりする。シカなど大きな獲物を狩るときは群れで行動し、長時間の追跡を行う。獲物の群れの弱い個体(病気、高齢、幼体)を捕まえることが多い。
・最高速度の時速70kmなら20分間、時速30km前後まで速度を落とせば一晩中獲物を追い回すことができる。
・捕らえた獲物を先に食べるのは上位の個体である。
・狩りの成功率は10%以下で、何日間も食べられないことが多いため一度に大量の肉を食べることが可能である。

 日本オオカミ協会のホームページでは、次のような記述があります。

 ほんの100年前まで、日本の森にもオオカミが住んでいました。オオカミはサルやシカやイノシシなどと共に森の重要な構成メンバーでした。農耕民族である日本では、江戸時代まで、オオカミは田畑を荒らす獣を退治してくれる守護神でした。一方、牧畜民族である西洋では、オオカミを憎み、誤った恐怖心を募らせて徹底的に虐殺して来ました。(中略:荒井)
オオカミがいなくなった日本の森では、シカやイノシシの数が殖えすぎて、森林生態系にひずみが生じ、その破壊が進んでいます。これは生きとし生けるもの全てに関わる重要な問題です。オオカミが森で果たしていた役割を、もう一度考え直そうではありませんか。
 小鳥がさえずり、シカが飛び跳ね、サルやクマが木の実を探す昼間の森、キツネやタヌキが渉猟し、オオカミが遠吠えする夜の森。森のメンバー全員がそろっていなければ、完全な生態系とは言えないのです。
 アメリカでは、近年、複数の州でオオカミを再導入しました。今では徐々に定着して繁殖し、大勢の人々がウルフ・ウォッチングに集まって、人との共生が始まっています。新しい文化の創造です。

 オオカミが絶滅することで、シカやイノシシの数が増えすぎ、森林の生態系が壊れていくわけです。(まあ、一番自然の生態系を破壊しているのは人間なのですが、それは、福沢諭吉風にいえば、人の理です。天の理、地の理も考慮して、人間は生きていく必要がありそうです。)

(2010.2.21)

 身体が快調です。
 たまに軽い咳が出る程度で、喉が痛くなるような咳が続くこともありません。
 夜もぐっすり眠ることができました。
 10日ぶりぐらいの身体の調子良さに、健康の大切さを実感しました。
 さて、「オオカミ移住」の授業だが、
「家畜を襲われた人が、オオカミを撃って殺しました。このことに賛成ですか、 反対ですか。」
という問いで、賛成1人、反対23人という意見分布になりました。
 途中、反対から賛成に1人移動しましたが、これは一方的です。
 反対の理由の多くは、「オオカミがかわいそう」というものがほとんど。
 家畜を襲われることの大変さには、思いが至っていないようです。
 賛成・反対意見の発表と、少し討論をしたが、時間が来たので、今回はここで中断した。
 次回、続きの授業では、オオカミに家畜を襲われることでどれだけ困るのかを具体例を挙げて語れるようにしておこうと思います。
 ドレーズテストの「許せない」「仕方がない」では、意見が半々に分かれたの、「賛成」「反対」では、反対に偏りました。選択肢が重要ということです。

(2010.2.22)