たかしくんの授業

 修了式の1時間目に、たかしくんの授業をしました。
「自分のできる人に役立つことをノートに書きなさい。」

・にもつをもってあげる。          ・にんちしょうの人を助ける。
・道をまよっていたら、道案内をする。    ・手つだい
・ゴミを道ばたにすてたらひろってすてる。  ・ぼ金
・こまっている人の話をきいたり、こまっている人をたすける。
・勉強をおしえること。           ・マッサージ
・さがしものをいっしょにさがす。

 岡田たかしくんとその学級を紹介。
「たかしくんは、助けてもらって、どう思っているでしょうか。」

・ありがとう。     ・うれしい      ・感謝している。
・自分がこんなんでみんなにめいわくかけているからもうしわけない。
・ありがたいけど自分でできないからくやしい。
・たすけてくれてうれしいけど、みんなにみたいにはしったりしたい。
・助けてもらうのはうれしいけれど、自分でも何かやってみたい。

 たかしくんは、自分も人に役立ちたいという思いを持ちます。
「岡田くんにできる人に役立つことを見つけてください。」

・笑かす                 ・人のなやみを聞く。
・道にまよっている人に、道を教えてあげる。
・言葉でゆうきをあたえる。        ・目のふじゆうな人をたすける。
・同じ病気をもってる人に、仲間になってあげて、よろこんでもらう。
・しょうがいの人のなやみを聞いてあげたり、おじいちゃんおばあちゃんを笑かしてあげる。
・びょうきのつらさをおしえてあげれる。  ・絵をかく
・自分の病気は、おそろしいという所を伝える。
・かんたんな芸でわらわせる。
・ほかのしょうがいをもった人に元気づけにいく。

 岡田くんは、不自由な左手で練習し、人形劇をします。
「人形劇をがんばってやった岡田くんをどう思いますか。」

・前向きだなぁと思います。        ・えらい
・右手がほぼマヒしてるのに、左手もじょうずにつかってがんばってた。
・しょうがいがあってもやれる事があってそれをがんばってやったからすごいと思った。

 たかしくんは、人の役立つことをして、自分も何か大きなものをもらったように思ったそうです。ボランティアって、自分にも何かが返ってくるわけです。
 たかしくんは、他にも役立つことをやっていきます。(つづく)

(2010.3.25)

 たかしくんには、もう時間が来てしまいました。
 ここで、お母さんのVTRを見せます。
「お母さんにとって、たかしくんはどんな役に立っていましたか。」

・生きる勇気をあたえてくれた。
・お母さんにとって、たかし君はとくべつなそんざいだった。
・うまれてきてくれた。        ・ひっしに生きてる勇気をかんじた。
・最後まで生きる意志を捨てなくてよかった。最後までがんばてくれてうれしかった。

 次にクラスの子2人のVTRを見せます。
「クラスの子にとって、たかしくんはどんな役に立っていましたか。」

・ともだちをたいせつにした。      ・そうだんにのってた。
・生きる勇気や喜びをくれた!!
・いろいろなものをくれたり支えてくれた。
・物じゃないけど、いろんな物をもらった。
・みんなの心をかえた。
・みんなのためにいろいろ考えたり行動してくれたりした。
・みんなに希望をあたえ、こらからがんばる勇気をあたえた。

「たかしくんはいなくなっちゃたけど、卒業式がありました。」
 卒業式のVTRを見せます。
「人の役に立つって、どういうことだろう。実は、たかしくんは亡くなる少し前 に気付いていました。たかしくんの最後のインタビューです。」
たかしくんのVTRを見せます。「生きてるだけで人の役に立ってるんだ。」というたかしくんの語りが胸を打ちます。
「みなさんは、これから6年生になり、そして中学・高校へと進みます。生きていると、どうしようもなくつらい時があります。死んでしまいたいと思う時もあるかもしれません。でも、そんな時、たかしくんの生きているだけで人に役に立っているという言葉を思い出してください。」

【今日学んだこと】
・岡田君がいっていた生きていたら人をたすけているというのはほんとうだと思った。岡田君はやまいとたたかいつづけ、しのうとは思わないなんてすごいと思った。ぼくは人だすけをしたことがなかったけどしらないうちにしていた。岡田君はもっともっとながくいきつづけてほしかった。
・生き続けることが、人の役に立っているということがわかりました。最後まで、病気とたたかって、がんばって、生きる希望をもっているのが、すごいと思いました。
・人に役立つことは、道に迷っている人に道を教えることもだけど、生き続けることが一番大事ということが分かった!!おか田たかし君は、心ぞうの病気をもっているのに、生き続けようと思うのは、すごいと思った!!
・いきるってことはたいせつだと思いました。だれかのやくにたつことをするんじゃなくて、自分がいきてるだけでみんなのやくにたてる。いきるだけでやくにたつということがわかったから、たかしくんはさいごのさいごまで、すこしでもからだをうごかして、いきようとした。たかしくんはさいごまでがんばって、びょうきとたたかって、いきつづけてクラスのみんなの思い出にのこるような人になったから、たかしくんは、じゅうぶんひとのやくにたっている。自分はいきてるだけで人のやくにたってるとわかったのでよかった。しんだらなにもかもおわってしまうけど、いきてたらたいへんな事もあるけど、いきて、いきていきてをしてるといいことがあるかもしれない。
・人の役に立つということは手伝うとか人を喜ばせることだけだと思っていたけど、本当は生き続けることで、もしたかしくんがそれに気がつかなかったらみんなも気付いてなかったかもしれない。
・生きてるだけで役にたっているなら役にたたない人はいないと思った。
・たかしくんはしんぞうのびょうきと戦っていた。そのびょうきと戦っている間にもうやくにたっていたので、たかしくんはとてもいい気持ちでこの世をさっていったと思う。死ぬ前にみんなの役に立てるかとなやんでいたけど、やくになれたからよかったと思う。

 最後にこの授業をすることができて、本当によかったです。

(2010.3.26)