小野隆行氏から学ぶ①

 特別支援教育に堪能な先生は何人もいます。
 でも、いろんな人から学んでしまうと、やり方にぶれが出ます。この人と1人に決めて、追試していったほうがいいのです。
 私は、TOSS岡山の小野隆行氏のやり方を真似しようと、決めました。
 明治図書オンラインで、小野隆行氏の記事を発行順に検索し、特別支援教育に関わる記事を購入していきました。すでに購入している記事もあります。
 記事を1ページずつ、iPadでキャプチャ(画像保存)していきます。
 ネットの環境でしか読めないのは、不便だからです。
 その画像をパソコンに送り、「JUST PDF」でPDFに変換し、結合しました。
 縦読みの分が207ページ。横読みの分が138ページ。計345ページです。
(1ページ10円なので、3450円使ったことになります。安いものです。)
 雑誌の記事は、ぎっしり詰まっていますので、本にすると3~4冊分ぐらいになるでしょう。
 縦読みと横読みで分けたのは、縦読みは右開きで、横読みは左開きだからです。 混在していると、読みにくいからです。
 今から読みながら、重要な部分を引用していきます。記事の名前だけで、雑誌名は載せません。元が読みたい方は、明治図書オンラインで検索してください。

  ①ミニ定規使っている人?偉いなあ。
  ②今、使った人。

 ①で使っていれば、問題ない。
 通常の教師はここで終わる。
 そこでA君が直した時がチャンスである。すかさず、②のように聞く。
 こうすれば、次にできていないときでも直そうとする可能性が高い。これが、行動を強化するということである。
 私は、さらにもう一手を使った。

  ③今、使おうと思っていた人。

 これなら、②でできていなくても、手があげられる。
 「よし」と認められることで、強制されるとすねていたA君も、抵抗なく自分の行動を変えられた。
                 「グレーゾーンの子への言葉かけ成功例35 努力を褒め、行動を強化する。」

 褒めるには戦略がいるのです。

 三年生、自閉症の男の子。
 腹が立つと相手を傘や笛でたたく。

  A 厳しく叱る
  B やさしく「たたいてはいけません」と注意する

 この場合、AもBもNGである。
 ここでのポイントは、この子の頭の中には、正しい行為の選択肢がないということである。
 だから、最悪な方法は厳しく叱ることである。
 厳しく叱られると、どうしていいか分からなくなり、パニックになるだろう。
 また、「たたいてはいけません」と注意されると、頭の中にある他の選択肢を選ぶしか方法はない。
 頭の中には、正しい選択肢がないのだから、多くの場合、さらに悪い選択肢を選ぶしか方法はない。
 実は、この対応は私の対応だったのだが、その子は「つばをはく」ようになった。
 そこで、私は「腹がたったら、先生のところに来て、理由を教えてね」とした。
 そして、私のところに言いに来たら、「よく言いに来れたね」としっかりと褒めた。
 すると、その子はそれだけでニコッと笑い、怒りも半減したのである。

  正しい行為を教えて、できたら褒める。

                    「発達障害の子への対応 教師の対応で子どもは大きく変わる」

 注意するとき、どうしても「~してはいけない」という言い方になってしまいます。それではダメなのです。注意されるような時、どういう行動をとればいいのかを教えてあげ、そしてそれができたら褒めてあげるべきなのです。

(2015.6.13)