まちがった信念を捨てさせる

 24個の単語が並んだリストを眺めてもらい、その後、別の単語リストを見せ、「先ほどのリストにあった単語をすべて挙げてください」と訊ねます。
 18~22歳と60~74歳それぞれのテストの結果はどうだったでしょうか。
 実は、結果はほとんど変わらなかったそうです。
 ただ、テスト前に「これは暗記テスト」と言われたグループの高齢者たちだけは、テストの成績が下がっていたのです。

 年配者は「歳をとると記憶力が落ちる」と信じています。すると、その信念通りに記憶力が低下します。
         『ココロの盲点』より

「思考は現実化する」といいます。世の中一般で出回っている常識・迷信・思いこみによって、人の能力も左右されてしまう、ということです。
 いつも50点以下のテストを取っているような子は、「自分は勉強ができない」という信念をいつのまにか持っていたりします。そこで、いろんな手を使い、百点をとらせてあげると、「自分は勉強ができるのかも」とも思い始め、まちがった信念を崩すことができたりするのです。

(2016.1.4)