学力研の青年部女性部長の岡本美穂さんが『子どもの力を引き出す板書・ノート指導の基本とアイデア』(2016.3ナツメ社)を出されました。
板書やノートの写真が本いっぱいに使われ、全ページ総カラーの本です。
この本は売れるな、と思いました。
例えば、板書の掟6ヶ条です。
掟その1【文字の大きさ】・全員が見える大きさで書く
・メリハリをつける!
掟その2【吹き出しと囲み】・イメージの手助けに
・強調するために囲む
・拡大図として使う
掟その3【貼り物を使う】・貼り物を利用することで、何度も使える
・どこにでも動かせる
・手間を省ける
掟その4【行頭に意識する】・短いキーワードにして書く
・順序関係は数字で表す
掟その5【絵や図を使う】・絵はシンプルに!
・算数の図形・文章題を追加する
・キャラクターをつくる
・見やすい大きさに!
掟その6【黒板は美しく保つ】・消し方は上から下へ
・黒板消しもきれいに
・チョーク置き場の粉はこまめに片づける
・濡れたぞうきんで拭く
このように、板書の基本的な使い方が、文章や写真で示されています。
一気読みするという本ではなく、日々の実践をしながら自分のやり方をチェックしたり、研究授業の前に読み直したりするなどに使えるのです。
一気読みの教育書は、その先生の主張に共感し、自分の意欲を高めてくれます。
ただ、その手の教育書は、売れなくなっているのが、現状です。
その人の主張にどっぷりつかる余裕が今の教師にはないのかもしれません。
それゆえ、必要なときに必要なだけ読む(使う)辞典的・図鑑的な教育書の方が手にとって買ってもらいやすいわけです。
ところで、この本の巻末に、2015年度・東大阪市立縄手南小学校4年1組の集合写真が載っています。本の中でも、子どもの顔の見える写真が何枚もありました。
子ども・保護者・管理職の了解をとっていなければ載せられないものです。
そのことが一番、すばらしいなと思います。
(2016.2.14)