人工知能を通して教えたいこと

 3月のサークル例会に向けて、「人工知能」に関わる授業を作ろうと考えています。どうせなら、4月に使えるような授業プランにしてみたいです。
 米MicrosoftのLee氏は、人工知能の機械学習によって、コンピュータに3つの能力を与えることができたと、語っています。

 1つ目が人の言葉を認識できる“聴覚”で、毎日3億人利用し会話を行なっているというSkypeに、機械学習によって通話音声を認識し、リアルタイムで翻訳する機能が搭載された。
 同機能は現時点では8カ国語のみに対応しているが、この春には日本語にも対応する予定だという。
 2つ目が“視覚”で、人間同様に写真に何が写っているのかを判断できるようになったという。今や人間を凌ぐ認識精度を達成しており、2015年10月に開催されたILSVRC(大規模画像認識のコンペティション)では、MSRAのチームが5部門で首位を獲得している。
 3つ目が“理解力”で、Windows 10などに搭載されているパーソナルアシスタント「Cortana」では、メールのやりとりから予定を自動で認識し、リマインダを作成するなど、ユーザーの行動を観測することで先行的に行動することを可能としている。(http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/20160223_744816.htmlより)

 現在、膨大なネットワークの情報網を得て、人工知能は、大きく進化しつつあります。
 それは、インターネット以降で、私たちの生活が大きく変わったことと似ています。
 当然、社会の仕組みも変わっていくでしょう。
 社会の仕組みが大きく変わろうとしているのに、私たち教師がこれまでの同じ教育をしていていいのでしょうか。(いいわけないでしょう。)
 もちろん、読み・書き・計算の不易な学習はこれからも残っていくでしょう。
 ただ、その基礎・基本にしても、これからの社会を生きるために、なぜ必要なのかの意味づけをし直す必要はあります。
「人工知能」を扱った授業で教えたいことは、人工知能そのものではありません。世の中の変化を人工知能を題材として示し、では、どうすればいいのかを考えさせるような授業にしたいのです。
 ちょっと、壮大なテーマな授業みたいな気がしますが、一つの授業で、今の課題が達成できるわけはありません。
 今回は「人工知能」ですが、次は違う題材で、社会の変化と今後の展望を扱うような授業を作り続けたいと思ってます。「電子書籍」「ドローン」「スマホ」など題材だけは豊富にありそうな気もします。
 大変だけれど、やりがいがあり、やるべきテーマなのです。

(2016.2.26)