『小学社会 5上』(教育出版)は、「わたしたちのくらしと国土」の学習から始まります。
最初の見開き2ページには、「宇宙から見た地球のすがた」が大きく載っており、その横に、地球儀や世界地図が載っています。
これは、宇宙から見た地球のすがたです。わたしたちの住む日本は、どこにあるでしょう。地球儀や地図と見比べながら、気づいたことを話し合いましょう。
最初の社会の授業から、見比べさせることはレベルが高すぎるので、やりません。やるなら、「宇宙から見た地球のすがた」(写真)だけを使って授業します。
「日本は、どこにある?」は、簡単そうで難しいです。
指で指してここ、というのは簡単です。でもそれを言葉だけで説明するのは、難しいです。「ユーラシア大陸の東側」といえばのいいのでしょうが、「ユーラシア大陸」どころか「大陸」という言葉も、まだ教えていません。
また、「宇宙から見た地球のすがた」だけでは、どちらが東かは分からないのです。(地図なら、たいてい右が東になっているが。)
となると、気づいたことを書くだけでも、難しいかもしれません。
「~がある」の表現が一番簡単なのですが、今回はそうでもありません。何があるかを表現する言葉が思いつかないのです。
これが、地球儀であれば、国名・地名・海名などが書いてあるので、「~がある」も書きやすいはずです。
それでも、1人1台ない地球儀を使って授業開きするのは、扱う順が違います。
『地図帳』の最終ページにある「世界全図」から扱うのも、1つの手です。
ただ、「世界全図」は、情報量がありすぎます。
なんとか、「宇宙から見た地球のすがた」だけを使って、気づきがたくさん出る方法を考えてみましょう。
「宇宙から見た地球のすがたを見て、分かったこと、気づいたこと、思ったことをノートの番号を打って、箇条書きします。1と書いて、1つ書けたら見せにきなさい。」
1つ書いて持ってきた子をとにかくほめます。
「日本があるって書いたのか、えらい、よく気づいた。この調子。」
「海が青い。青いのは海なのか、よく分かったね。すごい。」
「陸地がいっぱい。陸地っていう難しい言葉、よく知ってたね。」
ノートを持ってきた子をほめつつ、何を書いたらいいかを他の子に伝えるわけです。そして、この後、世界全図にいけばいいのです。(教科書巻末にあった。)
(2016.3.25)