学力研6月合宿で、久保先生たちと一緒に夕食を摂りました。
その中で、「教えたいことがシンプルになっていると、子どもとフィードバックしながら授業ができる」という話が出ました。
この話が、その後ずっと、私の頭の中に残りました。
教えたいことがいっぱいある時は、授業がうまくいきません。
あれも教えたいこれも教えたい、という展開になってしまい、子ども自身が自分の意見を発表したり、考えたりする時間がなくなります。さらに、教えたいことでぎっしりですから、余裕のない授業になってしまうのです。
だからといって、教えたいことがちょっとしかない授業も、すかすかで学びのないものとなってしまいます。
では、どんな授業が理想的なのか。私は次のように考えます。
教えたいことはいっぱいある。
でも、その中で一番教えたいことは1つに絞れている。一番教えたいその1つを教えるための授業展開になっている。
その中で、その1つのことに派生して考えさせ、発表させる。
子どもの考えや発表に対応して、教師の教えたかった別のことを話す。
一番教えたい1つは必ず教えるけれど、それ以外の教えたいことは授業展開に合わせて、教えるものと教えないものに分かれていくのです。
(2007.6.9)