図形の角の導入を考える

 三角定規は、2種類あります。
 30°60°90°の直角三角形(半正三角形)と45°45°90°の直角二等辺三角形の2つです。
 なぜ、この角度にしたかといえば、高校の三角比に使えるからだそうです。
 30°は3分1直角、45°は2分の1直角、60°は3分の2直角となります。
 授業の流れとしては、最初に、30°の直角三角形で知ってることや気付いたことを発表させます。この中で、3つの角の大きさの和が180°になることも出るでしょう。ここは挙手発言でいきます。
 次に、45°の直角三角形で知ってること・気付いたことを箇条書きさせます。
 これは列指名で発表させ、それ以外の意見を挙手発言させます。
 ここで2つの気付きから出た共通意見として、「三角定規の3つの角の大きさの和は180°である。」を板書し、確認します。そして、三角定規の下に(三角形)と書き込み、「三角定規以外の三角形の3つの角の大きさの和も180°だろうか」と問いかけるのです。
 予想を言わせたあと、ノートに適当な三角形を描き、3つの角の大きさの和を求める式を書かせていきます。
 それらのノートを画面に映して紹介していきます。
 ただ、適当な三角形は、角度を測るのが難しいです。
 そこで、自分で2つの角を決めながら描いて、残りの角との和が180°になるかを確かめてもいいのです。
 例えば、10°70°と描けば、残りの角は100°になるわけです。
 問題になるのが、最後の問いです。
「分度器を使わないで、三角形の3つの角の大きさの和が180°になることを
 証明できますか。」
 証明という言葉は難しいので、「いえますか」にするかもしれません。
 教科書(学校図書)では、次の3つの方法が紹介されています。

1)3つの角を切り取って、それぞれの頂点を1つに集める。
2)合同な三角形をしきつめる。
3)三角形を折って3つの角をくっつける。

 私は、右のような方法を思いつきました。(思い出したのかも。)
 平行な2本の直線にまたがるように引いた直線では、錯角が同じ角度になります。
 それを利用すれば、三角形の3つ角の大きさが180°であることは証明できるのです。
 子どもから出たら、すごいですが。

(2016.6.5)