気温が下がると水を増やす

 5年社会「米作り」の授業の2回目をしました。

①地名探し(龍飛崎(青函トンネル)→奥羽山脈→庄内平野)
②「米ができるまで、何をしますか。」

 ②では、次のような意見が板書されました。

・農薬をまく。    ・中ぼしをする       ・田植えをする。
・田おこしをする。  ・みぞをつくる。
・田んぼをたがやす。  ・きれいな空気にふれさせる。
・草をかる。     ・だっこくをする。    ・かかしを作る
・いねかりをする。  ・びにいるはうすをつくる
・水をあたえている。 ・日光に当てさせる。
・消毒をする。    ・しろかきをする。

 教科書や資料集も見てもいいので、代掻きとか中ぼしも出てきます。
 でも、かかしなんかを大きく取り上げて、何のために作るのかどうか問答します。
 この後、米を作る過程を板書して、ノートに写させていきました。

①なえ作り
②田おこし(土をくだき肥料をまぜる)
③しろかき(田に水をはり土を平らにする)
④田植え(気温が下がると水を増やす)
⑤中ぼし(いねの根をじょうぶにするため水をぬく)
⑥農薬をまく
⑦いねかり
⑧だっこく(わらともみを分ける)
⑨もみがらとってかんそう
⑩出荷

 ノートに書かせながら、一つ一つのことを突っ込んで問答しました。
 例えば、田植えで、「気温が下がると、水をふやす」のは、なぜかを問答しました。
 普通、気温が下がったら、水は減らす、と考えそうになります。それが素直な感覚なのです。
 でも、実際は水を増やすのです。だからなぜかです。
 何人かの先生に聞いても、答えは分かりませんでした。
 幸い、事務の方の田舎が農家をしているので、分かりました。
「水は温度が変わりにくいので、水を増やすんです。」
 子どもに、なぜ、水を増やすのかを聞いていくと、いろいろな理由が出されました。
「あたたかい水を入れる」とか「水は凍りにくいから。」とか。「水の方があたたかい」というほぼ正解に近い理由も出されました。
「みんなでこうやって考えるから、答えが出たんだね。」
 この後、「水をぬくとなぜ稲が丈夫になるのか」や「穂が実る前に農薬をまくのはなぜか」なども問答しました。
 一つ一つのことをその理由まで突っ込んで問答していくと、授業は知的で楽しいものになっていきます。
 それには教師が突っ込んで教材研究しておくことが必要ですが。

(2007.6.20)