「顔を洗顔する」「頭痛が痛い」など、意味が重複した表現を重言といいます。
杉野幹人『超・箇条書き~「10倍速く、魅力的に」伝える技術~』(2016.6ダイヤモンド社)の中に、「隠れ重言」が出てきます。
例として、新入社員Aさんが所信表明が紹介されていました。
【私の約束:6カ条】
・お客様に喜んでいただける新商品をつくります
・差別化される新商品をつくります
・自分の信じる新商品をつくります
・できる限り数多くの新商品をつくります
・すべてことで自分のベストを尽くします
「できる限り」「ベストを尽くす」は、同じことです。
また、お客に喜んでいただける商品や差別化される商品をつくることは、当たり前のことであり、この当たり前のことも「隠れ重言」だというのです。
わたしたち教師であれば、子どもたちに学力をつけ、人間的な成長の手助けをすることも当たり前のことです。
自分の語ることが、新奇性のある提案であるかどうかが重要なのです。
この考現学も、そうありたいものです。
(2016.10.3)