肥満のヒトはなぜ食い続けるか

「われは歌えどもやぶれかぶれ」は、椎名誠さんが『サンデー毎日2016.11.13』で連載です。今回のタイトルは「肥満のヒトはなぜ食い続けるか」です。

 ある調査によると肥満の世界ランキングの上位は①アメリカ②メキシコ③ハンガリー④ニュージーランド⑤イギリス⑥チリという。日本は先進国三十六カ国の最下位だった。 

 これは、これで価値ある情報です。
 でも、一番関心をもったのは、肥満のヒトが食い続けるわけです。

 太る、ということは体の細胞が増えるわけではなくひとつひとつの細胞が大きくなるからという。その太った細胞がみんなして食べ物を求めるらしい。だから沢山食べるし、極端になると常になにか食べていなければ-という飢餓感におそわれる。

 要するに、太った細胞が食べ物を求めるわけです。
 逆に細いヒトは、細胞自体が小さい(細い)から、それほど食べ物を求めないので、食べる量も減り、細さを維持するわけです。
 たしかに、1年間で10kgほど体重を落とした私も、昔ほど食べなくなりました。食が細くなっているのを実感しています。
 ダイエットをたんに痩せるため、という意識ではなく、細胞を細くし、あまり食べなくていい体につくりかえることを目指すべきなのでしょう。

(2016.11.1)