前進ではなく漸進

「漸進」という言葉があります。前進ではありません。
『大辞泉』(小学館)で、前進と漸進を調べてみました。

【前進】①前へ進むこと。②物事がよいほうへ動くこと。
【漸進】①順を追ってだんだんに進むこと。②少しずつ進歩すること。

 自分の教師修業を振り返ってみると、前進ではなく漸進だなと思えます。
 漸進の反対語は急進です。『大辞泉』に載っていた例文は、次の2つです。

①目標に向かって漸進する。 ②漸進的に改良される。

一方、前進の反対語は後進もしくは後退です。例文は次の3つです。

①前進してフライを捕る。 
②学力に前進が見られる。解決に向かって一歩前進する。 

 若いときややる気満々のときに、漸進ではなく急進的に自分を高めることも必要でしょう。多分、多くの軋轢が生じるでしょうが。
 私は、少しずつ進歩する漸進的生き方が性に合っています。
 前に進むだけが成長ではなく、時には後退しながらも、少しずつ進歩することも成長です。

【漸進主義】急激な手段を避け、順を追って少しずつ目的を遂げようとする立場。

  時間はかかるかもしれませんが、これからも漸進していきたい。

(2016.11.7)