水平拡大か垂直拡大か

 森岡毅・今西聖貴 共著『確率思考の戦略論~USJでも実証された数学マーケティングの力~』(2016年5月KADOKAWA)に、「プレファレンスはそのブランドの最大ポテンシャルを決定するため、最も重要である」と書いています。
「プレファレンス」とは、消費者のブランドに対する好みのことです。
 そのプレファレンスを伸ばす戦略として、次の2つの選択肢があるそうです。

・水平拡大…新規顧客の数を増やしていく戦略。
・垂直拡大…既存顧客に、より好かれるようにする戦略。

 森岡氏はマーケターとして、水平拡大の戦略を選択しました。映画ファンだけのUSJではなく、好きなコンテンツがあるエンターテイメントとしてUSJを築いていったのです。
 一方、私が所属する学力研は、年々会員が減っています。
 会員が増えると、ニュース発送などの事務作業量が増えるので、私としては、一概に喜べることではありません。
 私が編集している「学力研の広場」にしても、内容を充実したところで、それは垂直拡大戦略であって、会員数が増えることにはつながっていかないでしょう。
 むしろ会員数を増やすことではなく、学力研としての活動費を確実に得ていく方法を考える方がいいのかもしれません。

(2017.3.13)