6年算数は、「対称な図形」の学習から始まります。
要するに、線対称と点対称の図形です。
学校図書の教科書では、折り紙を使って折った形を次の3つに仲間分けする活動から始めています。
(ア)真ん中で折ると重なるもの
(イ)まわすと重なるもの。
(ウ)折ってもまわしても重ならないもの。
教科書のこのページでは書いていませんが、(イ)のまわすとは、180度回転させることです。360度回転なら、どんな図形でも重なるからです。まわすだけなら、90度回転させてもいいわけですから、「まわす」という言葉は算数的ではないわけです。
折って重なるか、(180度)まわして重なるかは、やってみないことには話になりません。頭の中でできるとは思えても、実際にどうかを示す必要があります。
右上の図形を紙に印刷して、はさみで切らせて確かめさせる方法もあります。
ただ、作業差が出てしまうので、学級開きとしてはやりにくいです。
むしろ、班に1枚渡して、2つずつ切らせるといいかもしれません。
こういう作業の段取りの中で、様々な問題を意識できるかが大切です。
まず、全員がハサミを持ってきているかどうかです。
この授業をする前に、連絡帳でハサミを持ってくるように指示しておかないといけません。(道具箱の中味として、ハサミを入れておいてもよい。)
当然、忘れてくる子もいます。
忘れてきた場合、どうするかを学級のルールとして決めておく必要もあります。
他の学級の子から借りてくるという手もありますが、その学級でその時間にハサミを使うかどうかをその子が確かめてるかどうかも聞いてみないといけないでしょう。借りる借りないには、子ども同士の力関係があり、力の強い子が弱い子の物を借りっぱなしになる場合だってあります。
そういう諸々のことも考えて、一定のルールを決めておく必要があります。
班で1枚の紙を渡せて切らせる場合も、力の強い子が自分の切りたい物をパッと選んでしまう場合だってあります。
それゆえに、最初にジャンケンをさせて、1~4番を決め、1番の子から順に選ばせ、それが切り終わった子が他の物を切ることにしたりします。
そして、作業終了時刻を予告し、切り終わった後は、半分に折ったり、回したりしながら、答えを確かめる作業をさせます。
空白禁止の原則をここで、うまく適用させないといけないでしょう。
授業運営と意味で、ここの単元の流し方は、講座に使えそうです。
(2017.3.14)