リチャード・ステンゲル『信念に生きる~ネルソン・マンデラの行動哲学』(2012.9英知出版)のマンデラは、南アフリカでのアパルトヘイト(人種隔離政策)に反対し1962年に終身刑となり、1990年に釈放され、1994年に南アフリカ大統領となった人物です。この本には、その人の逸話が多く載っています。
ある日のこと。マンデラと一緒にBMWの後部座席に座っていると、運転手が道に迷ってしまった。
運転手は他の車に追いつこうと、必死にカーブを曲がり始めた。すると、彼は運転手に告げた。
「落ち着きなさい」
問題が発生した時、マンデラは常に冷静沈着だ。
冷静さを欠くということは、物事に対するコントロールを失うことであり、それはすなわち、事態収束から遠のいてしまうことを意味する。
運転手は、ハンドルをコントロールすることで、乗客の安全を守るべき立場です。私たち、教師も自分の言動をコントロールすることで、子どもたちを教え育てる立場なのです。
思い込みに振り回されず、自分の信念を維持し続けることが大切なのでしょう。 信念があるからこそ、あらゆる場面で、冷静沈着な行動が取れるのです。
(2017.5.5)