プロの工夫は一味ちがう

『新しい理科5』(平成28年度版、東京書籍)の「植物の発芽と成長」に、「理科のひろば」があり、そこに「トマトの実をたくさん実らせるために」のお話が載っています。
 福島県いわき市のトマト菜園で働く箱崎さんに聞いたお話です。
 デジタル教科書では、そのトマト菜園や箱崎さんの語り、2011年の東日本大震災で被害を受けた様子などが、ビデオで観ることができます。
「トマトをたくさん実らせるために、どんな工夫をしているでしょうか」で、ビデオを一時停止し、子どもたちに聞きました。
「日光をよく当てる。」「水をたっぷりあげる。」「肥料をあげる。」
など、学習したことを子どもたちは発表してくれます。
「みなさんが言うようなことは誰でも知ってますよね。この人たちは生活がかかってますから、みなさんが思いつかないような工夫をしてるはずですよ。」
 さらなる工夫を子どもたちに問いかけたのです。
「いっぱい気持ちをこめる。」「ビニールハウスで温度を同じにする。」
 実際、箱崎さんのトマト菜園では、すべてのトマトに日光が当たるように、トマトごとに高さを調節しています。さらに、与える肥料も、そのときの天気に合わせて、回数や濃さをコンピュータで管理して与えているのです。

(2017.6.3)