ヘチマは、おばなとめばながあり、おばなのおしべの花粉が、めばなのめしべの先につくと受粉し、やがて実ができ、その中に種子ができるわけです。
一方、アサガオは、1つの花の中に、おしべとめしべがあります。どうやって受粉しているかを子どもたちに聞くと、「風でゆれて花粉がつく」という考えが多く出ますが、実際は違います。
アサガオをつぼみのとき、最初めしべが長く、5本のおしべは短いです。
やがて、つぼみの中で、めしべとおしべが成長して伸びるのですが、おしべの方が成長速度が速く、やがてめしべを追い抜きます。その追い抜くときに、花粉がめしべにつくそうです。
ヘチマとアサガオでは、子孫を残すのに、どちらがすぐれているか。
このセレクト発問を授業で扱ってみます。
虫や風に頼らずに受粉できるアサガオの方が子孫を残しやすいと思えます。でも、ヘチマのように、おばな・めばなを作ったことにも意味があるはずです。
例えば、病気が蔓延したとき、同じ種のアサガオは全滅します。
ヘチマであれば、生き残ったおばなとめばな同士で受粉できる可能性があります。民族がその民族だけで子孫を残さず、他民族の血を入れるのは、より生き残りやすくするためともいえるからです。
(2017.7.14)