偶然を必然に変える入力の方法

 夏休みの平日のジムは、朝8時に行っています。
 筋力トレーニングのマシンをいくつかやってから、ルームランナーでペースを徐々にあげながら、50分間で7.6km走っています。
 テレビを観ながら走っています。
 昨日は、TBSのビビットという報道番組で、世界陸上「競歩」で銅メダルをとった小林快選手が生出演していました。
「そういえば、新聞の号外で取り上げられていたなぁ。」
というぐらい、競歩自体に興味もなく、その号外もサッと読んだぐらいです。
 でも、昨日の番組を観ていて、面白いと思いました。
「これは授業化できるのでは。」とか「今度の一点突破で使えるかも。」とか思ったのです。
 結構、偶然観た番組の情報を授業や講座で使うことが、よくあります。
 こういう入力の仕方は、「偶然を必然に変える型入力」としてもいいでしょう。
 要するに、意図的であれ、偶然であれ、自分に入ってくるものを出力のための情報に変換できるかどうか、です。
 さて、競歩は50km歩きます。
 18キロ過ぎで、小林選手がロス・オブ・コンタクト(両足が地面から離れる反則)を取られます。
 3回反則すると、失格となり、そこで終了です。
 28キロ過ぎで、2位集団にいた小林選手が遅れ始めます。
 でも、30キロで、再び2位集団に戻って、歩き続けます。
 そして、結果は、1位がヨアン・ディニズ選手(フランス)、2位が荒井広宙選手(日本)、3位が小林快選手(日本)となります。
 小林選手は、2位の荒井選手のペースについていく形で3位をとっています。
 ところで、どこで授業化できそうと思ったかです。
 28キロ過ぎで、小林選手は2位集団から遅れます。
 このことを番組の中で質問され、小林選手が答えていました。
「警告を取られたので、自分のフォームをチェックするために」遅れて歩いたそうなのです。
 自分のフォームをチェックしやすい自分のペースがあるそうです。
 うまくいかないときは、周りのペースではなく、自分のペースに戻して、そこでチェックをし、修正する。
 ここが授業化できそうで、講座でも使えそうだな、と思ったのです。
 国語の授業でいえば、難しくて長文な説明文や物語文を教える前に、低・中学年の教材で、説明文や物語文を読み取るための基本をチェックするのです。
 基礎・基本に立ち返って、応用に戻ることが大切ではないでしょうか。

(2017.8.18)