得手に帆あげる必要性

 本田宗一郎『得手に帆あげて』(2014.3光文社)で、本田氏は「能ある鷹は爪を誇示せよ」といいます。

 得意なものは、厳しく錬磨しなければならない。甘やかしては向上が止まる。創意と工夫を加えて研究することである。広い視野に立って、失敗を恐れずテストをくり返しながら、創造していくところに、進歩があり飛躍があるのだ。

 得意なものを表明するということは、その得意なことでは誰にも負けないほどに得意でなくてはいけないのです。
 足の速い人は、その得意の足の速さを活かして陸上選手になります。
 でも、陸上選手になったら何もしなくていいことはなく、人よりはるかに厳しい練習を積まないと、今の自分を越えられないのです。
 得意なことを表明することは、その得意なことを極める責任が生まれるのです。
 だからこそ、得意なことを表明するのです。
「能ある鷹は爪を隠す」と、その能を磨く機会はあり、隠した通りの平凡な能力に落ちてしまいます。
 私の場合、学級経営は苦手意識があり、授業づくりの方が得意と思ってます。
 それゆえ、「授業づくりについてならいつでも話します」みたいなことを表明し、その授業づくりを錬磨しているのです。

(2017.9.12)