低欲社会で求められる授業とは

 堺屋太一氏が「日本は低欲社会になった」と、『週刊東洋経済2017.12.9』に書いています。

 物欲がなく、たまったカネはせっせと貯金する。新しいことに挑戦したがらない。出世意欲もない。結婚もしない、子供も産まない。「欲ない、夢ない、やる気ない」。そうして日本全体で消費や投資が抑制され、低成長、低欲社会ができ上がったというのが平成の実情だ。他方で昭和の日本人は、消費にも投資にも貪欲だった。「何かしてやろう、何かをせねば」という機運があった。ところが平成は「何もしないほうが得」という時代になった。

「何もしないほうが得」というのは、なんとなく納得してしまいます。
 個々人を見れば、おしゃれする人もいれば、おいしい物を食べに行く人もいれば、海外旅行する人もいます。
 ただ社会全体としては、低欲社会になっているのでしょう。
 こんな社会情勢の中で、道徳の授業をするとしたら、「足りるを知る」みたいなテーマは扱わない方がいいのかもしれません。
むしろ、「欲を持て、夢を持て、やる気を持て」という方向の授業が求められるのかもしれません。
 低欲社会を否定しきれない自分がいるので、迷うところなのですが。

(2017.12.11)