川島隆太氏の『自分の脳を自分で育てる』を読書中です。
「朝早く研究室へ行って、他の人たちがやってくる前に、一つ仕事をかたづけなさい。」
この言葉は、スウェーデンのローランド先生が、川島氏に語った教えです。
実に、具体的な教えです。
私は、朝二番に学校に行っているので、この教えをすでに実行できてる、といえますね。(朝一番だと、学校が開いていません。)
この道すじはまだ、細い、たとえていうなら、いなかの一本道でしかないのです。せっかく道が見つかっても、車が走らないと、すぐに雑草が生いしげって、通れなくなってしまいます。
そうしないためには、くりかえし学習し、何度も何度も情報を流して脳を活発に働かせ、この道すじを、太くてしっかりした道路にしなければなりません。その道路は、さまざまな種類の車が軽快に走ることのできる、高速道路であることが望ましいのです。そして、この高速道路を、いろいろな奉公へ、できるだけたくさんつくることです。これが、わたしがくりかえしいっている、脳をきたえ、たくましくしていく、ということです。
漢字を覚えることで例えてみるなら、指書きで覚えた漢字は、いなか道をつくったようなものです。
何日かすると、いなか道に雑草が生いしげり、「こんなん」という言葉を聞いても「困難」という漢字が思い出せなくなります。
しかし、なぞり書き・写し書き・一人書き・自分テスト・本テスト・まとめテストと、やっていく内に、頭の中に「困難」という漢字の高速道路ができるわけです。
一度、ある漢字で高速道路を造ることができると、次からは高速道路は前よりスムーズに造れるようになります。それは、どちらも漢字の高速道路ですか、設計の仕方も造り方も似ているわけです。
暗唱も、この理屈から考えると、一度暗唱ができるようになった時は、他の暗唱も、スラスラできるようになるものなのです。
地球の上に造る本物の高速道路は、便利だけれど、自然破壊につながっています。でも、頭の中に造る高速道路は、頭を鍛え、賢くなるから、どしどし造っていくといいんでしょうね。
川島氏の講演、今から楽しみです。
(2001.7.22)