星の数ほど

「星の数ほど」という言い回しがあります。
 たくさんあることの例えに使われている言葉だと思います。
 以前、目に見える星は数えることができる、というのを聞いたことがあります。
 そこで、グーグルで「星の数ほど」と入力して、検索してみました。
 なんと、約34000件もありました。(それほど使われている言葉なのです。)

 宇宙には、恒星はどのくらいあるのだろう?
 人間の目に見える限界の6等星までで、約6000個。(中略:荒井)
 星の数と言えば、昔、ハーシェルという天文学者がいた。
 自作の望遠鏡をはじめて星の世界に向けて多くの発見をした人だ。
 かれは、天の川ひいては今言う銀河系の構造をはっきりさせるために、星を数え始めた。
                   http://www.asahi-net.or.jp/~nr8y-ktu/star.htm

 このホームページのトップに行ってみると、膨大な量の星や天文に関する情報が載っています。
(http://www.asahi-net.or.jp/~nr8y-ktu/index.htm)
 その中に、「天体観測は星座から」という内容のものがありました。
 星座の大きさを感覚的につかむために、まず、よく分かる、北斗七星とカシオペア座を探すことをすすめています。
 この星座をまず見つけることで、星座の大きさを把握し、そこから、他の星座を見つけていくのです。
 林間で星空観察の最初のつかみは、
「①人間の目に見える星は、何個あるか分かりますか。」
 もしくは、
「①今、何個、星が出ているか数えてごらん。」
と呼びかけるのもいいかもしれません。
「②目に見える星を1個1個数えた人がいます。」

 1738年、ドイツのハノーバーに生まれたウィリアム・ハーシェル(1738~1822)は、18歳のときイギリスに渡りオルガン奏者として生計を立てていた。
 34歳ごろから天文学に興味をおぼえ、市販のレンズを使って長さ9mの屈折望遠鏡を作ったが、筒が長いため扱いにくかった。その後、反射式が短くて扱い易いことを知って、独自に作ることを決心する。初めは口径11cmの反射望遠鏡を製作した。(中略:荒井)
 ハーシェルが行なった仕事の中で、特に後世まで影響を与えたのは、天の川の観測であろう。妹のカロリーネを助手に加えての気も遠くなるような計画である。星を数え始めたのだ。天の川近辺の星を数えることは、容易なことではない。空を、まず2度15分の正方形の区画に分けた。3500個の区画である。それぞれの区画の中で、明るさごとの星の数を数えるのである。この単純で根気のいる仕事を終えたとき、ひとつの宇宙像が浮かび上がってきた。人類がはじめてとらえたわれわれの「銀河系」の姿である。 http://www.asahi-net.or.jp/~nr8y-ktu/sasayaki/sasayaki.htm

 ハーシャルがどのくらいの年月をかけて、星を数えたのか。それがどれほど大変だったのか。そういうエピソードがあるといいかもしれません。
 このあとの星空観察の流れとして、星を観測する時は、「星座」を見つけるといい、ということから話そうと考えています。
「③星座を最初に考えたのは、どんな仕事をしていた人でしょうか。」
 それは、羊飼いだと言われています。

 それじゃ、星座をつくった人たちの話をしよう。今からおよそ5000年も昔、チグリス、ユーフラテスという二つの大きな川にはさまれたメソポタミア地方で、羊の群れを追って生活していた人たちがいたんだ。かれらは一晩中、羊の番をしながら星空をながめては、明るい星を結んで動物などの姿に見たてていたんだ。それが星座のはじまりだといわれているんだよ。
星空の部屋http://www.gakushu.net/cosmos/0109/dialogue.html

 不思議キッズ(http://www.gakushu.net/)にある星空の部屋は、子ども向けに書かれてあって、とてもわかりやすいです。
「③星座は、何年前ぐらいに考えられたのでしょうか。」
 星座を考えた人の仕事を聞くより、星座が初めて考えられた年代を聞いた方がいいかもしれません。
 上記のホームページから、使えそうなところを箇条書きしてみます。

1.星座の数は88。1930年の国際会議で決められた。
2.1番大きな星座は「うみへび座」。2番が「おとめ座」、3番が「おお ぐま座」。
3.太陽の表面温度が6000度。遠くから見ると黄色。
4.スピカ20000度、青。シリウス10000度、白。アンタレス3000度、赤。
5.光は1秒間に地球を7周半(30万km)。
6.太陽の光8分19秒。おり姫星25光年。ひこ星16光年。
7.木星33分。北極星400光年。天の川1万~7万光年。

 遠く離れた星に思いをはせることのできるのも、人間のすばらしさです。

(2004.7.15)