「続ける」技術

 石田淳『「続ける」技術』(フォレスト出版2006.10.30)を買って、一日で一気読みしました。
 なぜ、この本を買ったか。自分のためではありません。
 学級目標を「助け合いながら、前向きに努力し続けるクラス」にしていので、続けるためのノウハウを身に付けたかったからです。

 あなたが継続したいと思っている行動には、二つのパターンがあります。
 第一に英会話学習や筋力トレーニングを継続させたい、というような「不足行動を増やす」というパターン。
 第二に禁煙やダイエットで過食を防ぐ、などの「過剰行動を減らす」というパターン。(前記書籍より)

 不足行動を増やすのは簡単ではありません。続けるのは、しんどいですから。 過剰行動を減らすのは簡単ではありません。過剰行動は魅力的だからです。
すぐに成果があるのは過剰行動です。タバコを吸えばイライラがすぐにとれますし、ケーキを食べたら口中においしさが広がります。
 不足行動はすぐに成果があがりません。英会話を1ヶ月通ってもペラペラと話せるようにはならないし、筋力トレーニングを続けてもすぐに筋力アップするわけではありません。
 不足行動を増やすには、そのハードルを下げるための環境を作ればいいのです。
 例えば、子どもに毎日読書させたいとします。
 まず、読書時間を毎日設定します。子どもが読めるような本を学級文庫として用意します。読書時間中は立ち歩かないよう、しゃべらないよう指導します。
 こうすることで、読書という不足行動を増やすことができます。
 では、テレビゲームをしすぎるという過剰行動を減らすためにはどうしたらいいでしょうか。
 過剰行動を減らすには、不足行動とは逆にハードルをあげる環境を作ればいいのです。
 例えば、テレビゲームをする時間を決め、それを破った場合は一か月禁止にすることを決めます。子ども部屋にはテレビゲームを行いことにします。テレビゲームを1時間したら、机に向かって1時間勉強しないといけないことにします。また、テレビゲームが終わったら、必ず箱に片付け、その箱は押し入れることにします。(次にゲームをする時は、わざわざ押し入れから出して、さらにテレビとゲームをセッティングしないといけません。)
 不足行動にしても過剰行動にしても、それに合わせて環境を整えるわけです。
 子どもが学び続ける環境は、教師が作らないといけないのでしょうね。(2008.4.15~16)