9月新学期の導入は、南極の画像を見せることから始めます。
「ここは、どこですか。」
数名指名し、言わせる。
「ここは、南極です。」
南極大陸の地図、南極にいるペンギンなどの画像を見せる。
「南極は、地球の一番南にあって、雪と氷の世界です。日本の天気とは、全然違 う場所です。」
「2学期最初の理科は、天気の変化について勉強していきます。」
ノートに、日付・天気・室温、タイトル「天気の変化」を書かせる。
「南極の天気に関する問題です。」
これから出す問題3つは、静岡の森竹先生のものです。
(「天気の変化1 天気の変化があるところは」http://homepage1.nifty.com/moritake/rika/5/tenki01.htm)
南極が一番寒いのは、次の3つのうちいつでしょう。
(1月・8月・11月)
ここは意見が分かれるでしょう。問題ゆえに8月を選びそうです。
「正解は、8月です。」
「南極は、南半球といって赤道を越えた日本とは反対側にあるのです。南半球で は、日本とは違って季節がちょうど逆になるのですね。オーストラリアも南半 球にある国です。だから、クリスマスの時に、サンタクロースはサーフィンに 乗ってやってくるというイラストもあるのですよ。」
ここで、サーフィンに乗ったサンタクロースの切手の画像を見せます。
次に、北極の画像を見せます。
「ここは、どこですか。」
数名指名したのち、正解を告げる。
白熊が氷の上を歩いている画像や、氷を割りながら船が進んでいる画像を見せます。南極は陸地であり、北極は海の上に氷が浮かんでいることを見せるのです。
北極が一番寒いのは、次のいつでしょう。(1月・8月・11月)
ここは南極の逆ですから、1月を予想する子が多いでしょう。
「正解は1月です。」
北極と南極では、どちらが寒いでしょうか。
予想も書かせ、理由もしっかり書かせる。
理由を書かせるために、北極や南極の画像を用意したのです。
昨年ここのところを問題にした時、南極も北極も言葉の説明だけでした。
見たことも聞いたこともない場所について問題を出しても、あてずっぽうの理由しか出なくて当たり前です。
「正解は、北極:-40℃(1月)、南極:-89℃(8月)で南極の方が寒いの です。」
「実は、北極の氷は海の上にはっているのです。南極の氷は、陸の上にはっています。
海は冷えにくく、陸地は冷えやすいという性質があるので、陸地の南極の方が、より冷えやすいのです。」
上記の説明の下線部分をここで言うのではなく、あらかじめ情報として子どもに与えておく、というのが私の修正点になります。
下線部分の情報があったとしても、海は冷えにくく、陸地は冷えやすい、という性質を子どもは知りません。
だから、予想は2つに分かれるはずです。
そして、最終的に、海は冷えにくく、陸地は冷えやすいということを学べばいいのです。
この後、台風の学習に入ります。
台風の発生地域は日本列島南の海上です。それゆえ、地球規模の問題をあらかじめ出しておくことが、台風の学習にもつながりそうです。
(2005.9.3)