コンビニの授業

 3年社会でコンビニエンスストアの学習をしました。
「コンビニって、知ってますか。」と聞くと、多くの手があがります。
「知らない人?」女の子が1人手をあげて、周りを見て、ためらってました。
「セブンイレブンとかローソンとかファミリーマートとかコンビニだよ。」と言うと、その子はそれなら知ってる、という顔をしたのです。
「なんでコンビニって言うんでしょう。」
「コンビニエンスストアを省略していっている。」
 そこで、「コンビニエンスストア」と板書しました。
「なんでコンビニエンスストアっていうの?」これは誰も知らないようです。
「ストアが店、コンビニエンスは便利な、という意味です。コンビニエンスストアで、便利な店、ということだね。」
「コンビニエンスストアの便利なところを3つ書いてもってきなさい。」
 板書が埋め尽くされた後で、板書してない子に1つずつ発表させました。
 その時、「のみもの」というように単語だけで言う子がいました。
「のみものがどうしたの、のみものがすててあるの?」
「のみものがある。」
というように文章の形で言い直させました。板書されたものも正しく言うように指示して、読ませていきました。

・文ぼうぐ。(守田)→「文ぼうぐがある。」と読ませました。以下略。
・べんとうがうっているところがべんり。(伊藤)   ・ポスト。(三坂) 
・のみもの(山田)                 ・ケータイで安くなるやつ。(三坂)
・いろいろな情報を見られるきかいがある。(生田)
・テレビのザッシが売っていること。(熱田)     ・本がいろいろある(遠藤)
・たべものの名前がちゃんと前にしている(小田川)
・日用ひんがあってべんり(小川)          ・たくはいびんがつかえる。(小石)
・お金のきかい。(藤田)              ・化しょうひんをうっている。(藤田)
・スーパーと同じ用に涼しくしている。(岡部)    ・店がとてもあるから(北岡)
・ちかいからべんり。(光田)            ・じどうドア(木村)
・とりやすいようにならべてる。(山本)       ・でんち(中)
・いっぱいお店があるからべんり。(村岡)      ・コピーき(北村) 
・24時間(山本)                  ・おかしとかには、けてるから(山下)
・食りょう品があるからべんり(高戸)
・レジの前にもレイゾウコが、おいてあってそこに100円でジュースをうている。(蔭山)
・しゅるいごとおいている(松崎)          ・文ぼう具など(中)

 板書の発表の後、どのように授業したか予測してみてください。

(2007.9.21)

 コンビニの授業の教材研究は、ほとんどしていません。教科書をパッと見たのと、教室へ向かいながら電子辞書で「コンビニエンスストア」の意味を調べただけです。5,6年の社会もこの日、授業があったので、そちらの教材研究の方が時間がかかったからです。
 最初決めてた発問は、「コンビニとスーパーのちがいをノートに書きなさい。」というものです。
 先週スーパーマーケットの見学もして学習していたからです。
 でも改めて考えてみると、この発問は難しいです。
 子どもたちはスーパーについては知っていても、コンビニについてはおぼろげしか知らないからです。まずはコンビニに対する内部情報を高めてからでないと、スーパーとのちがいを比較できないでしょう。
 算数のたし算で、くり上がりの1を頭で覚えてたすようなものです。(1でさえ忘れてしまうから、くり上がりの1を筆算の中に書き込ませるのですから。)
 さて、前回紹介したように、最初に「コンビニの便利なところ」をマルチ発問で出させ、板書もさせました。この後に、スーパーとの違いを考えさせたのです。
「スーパーとはちがうところを見つけて、赤で番号にしるしをつけなさい。」
 自分の書いたものの中、板書されたものから、コンビニだけの便利なところを見つけさせていったのです。

(2007.9.23)