司会の心得

 2日間の学力研全国大会も終わりました。今回は913名の参加です。とても大きな大会といえます。
 今回、私は2日間とも司会をしました。
 1日目は、授業づくり(国語)の司会。参加者200人。
 これは午前中だけで、ほとんど深沢先生が話しただけなので、司会の役割はあまりありません。
 2日目は、学年別分科会の5年です。参加者123人。
 これは丸一日なので、司会として気を遣いました。
 質疑応答が、難しいです。なかなか手を挙げてくれません。
「今日参加された方は、すごいです。夏休みの休みの日に、お金を払ってまで、こんなところへ参加されてるんですから。」
と、ほめるあいだに、1人手が挙がりました。
 それでも質問がなければ、私が1つは質問して、サッと次に進みました。
 問題なのは、全体討論です。これは約1時間やることになっています。
 今回、宿題について質問した方が多かったので、まずは近くの方と宿題について交流してもらいました。(齋藤孝氏の講座から学びました。)
 それから、適当に当てて発表してもらいました。
 意見を求めても、たまにしか手は挙がりません。
 意見がないのか、といえば、そうではないのです。
 こちらで、マイクを向けて指名すると、蕩々と話してくれるのです。
「いや、そんな無理です。」
と最初は言ってた人が、話し出すと、笑いもとりながら、流暢に話してくれます。
 なぜかといえば、考えてみると、当たり前なのです。
 休みの日に、参加費を事前に入金して、こうして参加しているということは、何か言いたいことがあるのです。
 学ぶ意欲があるということは、それなりに力量もあるのです。
 ですから、当てられても、その場に合った話ができるのです。
 なにしろ、みなさん、学校の中で、教室で、子ども相手に毎日授業をし、話をしているのですから。
 ただ手をあげないのは、遠慮深いだけなのです。
 宿題について、点検の方法、出さない子対策、量や質、など、1つ1つ検討していきました。
 大勢いれば、いい答えが出てくるものです。(講師の方も答えますから。)
 宿題については、教室にいる問題行動をする子について、交流しました。
 この2つのこと、1時間十分、交流し合うことができました。
 参加者の力を信じて進めていくことが、司会の心得といえるかもしれません。

(2006.8.6)