いろんな仕事がたまってきました。やらなければ。
《ねらい》 多様な答えを引き出すマルチ発問によって、クラス全員を活躍させ、国語の学力をつける。
《すすめ方 誰もが答えられるマルチ発問を出す。》
マルチ発問とは、多様な答えの出る発問です。
「この物語には、どんな色が出てきますか。」
東京書籍六年の「海のいのち」で、上記の発問をしたところ、いくつもの色が子どもたちから出されました。色をあげるだけですから、国語が苦手な子も見つけ出すことができます。
誰も答えることができ、答えが1つではなく、いくつも出る、そんなマルチ発問を出すことで、子どもは授業に食いついてきます。
(この後、それぞれの色が何を表しているかを発表させ、最も重要な色は何かということを検討し、授業の核心に迫っていきます。)
マルチ発問は、簡単に作れます。
「この話に出てくる人物を全て書きなさい。」
桃太郎・おじいさん・おばあさん・猿・犬・キジ・鬼…
「この詩を読んで、思い浮かんだものを書いていきましょう。」
雪・家・田舎・犬小屋・太郎・次郎・こたつ…
「自分の知っている形容詞を3つ以上書きなさい。」
悲しい・楽しい・うれしい・うらやましい…
「虫の字が含まれている漢字を見つけましょう。」
風・嵐・強・独・虹・蚕・蚊・蛍・蛇…
マルチ発問で、国語授業を活性化しましょう。
《成功のポイント 評定基準をもうける。》
たくさん見つけた子を評価します。そのため、評定基準を示します。
「5つ見つけて5年生レベル、6つで6年生合格です。」
答えの質よりも量を求めることで、子どもが正しい答えをしなくちゃいけない、まちがえちゃいけない、という束縛から解放することができます。
《こんな場合は それでも書けない子がいる時は。》
マルチ発問でも、自分の解が持てない子がいるのには、2つ原因があります。
1つは、そのマルチ発問がまだ難しい、ということ。
発問のレベルをグッと下げることが必要です。
もう1つは、その子自身が自分の解に自信が持てない時、です。
意見を出す子をどんどんほめていけばいいのです。
「あの子もほめられている、あの子までほめられている」ということを見せていくことで、「私のも合っているかも」と思えてくるものです。
(2006.8.7)