板書の視写

 基礎基本の原稿もラスト2本です。
 夏休みも半分ほど終わりました。そろそろ原稿依頼の文ばかりではなく、別の文も書いていきたいものです。

《ねらい》 復唱してから視写するということを徹底することで、クラス全員が同じようなスピードで正しく視写できるようになる。
《すすめ方 復唱→視写、隣の人と見比べる。》
 教師が板書することは、確実に正しく視写させることが大切です。
 教師「最も重要な色は何色か。サンハイ!」
 子ども全「最も重要な色は何色か。」
 教師「書きます。最も・重要・色・何色は漢字です。」
 教師も言ったとおり板書していきます。教師が書き終え、10秒ぐらいしてから、子ども達に問います。
「書けている人?」
 書けている子は手を挙げます。
「今、書けている人は合格です。先生と同じぐらいの速さで書けるようになりましょう。」
 板書の視写は、毎日、これのくり返しです。
「となりの人が正しく書けているか点検しなさい。」
 となりの人同士、ノートを見合わせたりもします。
 速く乱雑に書く子が出てくるようでしたら、次のようにも言います。
「先生より速い人はもっと丁寧に書きます。速くて丁寧なのが1番いいのです。」
《成功のポイント 視写を連絡帳でも練習する。》
 連絡帳も「復唱→視写、となりと点検」という手順で視写させていきます。
 子どもが視写に慣れてきたら、教師の言ったことを耳だけで聴いて書く「聴写」にも挑戦させます。
 教師「12月12日、金曜日。サンハイ!」
 子ども全「12月12日、金曜日。」
 教師「ハイ、書きなさい。」
 連絡帳は毎日あるので、視写や聴写を身につけるのに最適なのです。
《こんな場合は 視写のスピードがとっても遅い子には》
 原稿用紙に書いた手本を用意し、視写のスピードチェックをします。1分間で何文字書けるか測るというのを毎日やらせることで、スピードがアップします。
 1文字1文字確認しながら書いている子もいるので、単語や文節ごとに覚えて書くということも教えていきます。
 ふだんの授業や連絡帳の中で、視写する機会を毎日必ず設定することで、視写は確実に速くなっていきます。

(2006.8.11)