プリント倶楽部

実機について 1995年、セガ・エンタープライゼスより登場。日本初のシールプリント機である。

ゲームメーカー「アトラス」が開発した製品で、同社の代表作であるロールプレイングゲーム「女神転生シリーズ」の
キャラクター「ジャックフロスト」がナビゲーターとして登場する。
主なターゲットは女子中高生であり、当時の人気女子アイドルグループ「制服向上委員会」と提携し、
同グループ公認ゲーム機として広告展開している。

筐体上には4つのボタンがあり、右側の2つの丸いボタンは左右選択ボタン、
左側にある2つの四角いボタンは、緑のボタンがキャンセル、赤いボタンは決定/撮影ボタンである。
所定の料金(店舗によって異なる)を投入すると、即座にゲームが開始される。
選択ボタンで9種類の背景から好みの背景を選ぶ。
因みに撮影に使用する背景は、設置者の要望に応じて制作したオリジナル背景にも差し替えが可能である。
準備が出来たらモニター画面側にあるカメラに向かい、顔の表情などに問題が無ければ撮影ボタンを押す。
なお、撮影は2回まで撮り直しが可能である。
撮影後、約60秒ほどで16分割シール用紙に印刷された写真が排出される。
シールは1枚が親指の爪ほどの大きさで、当時の女子中高生は友人達と撮影したシールを、
自分の手帳や普及して間もない携帯電話に貼り付けたりするなど、一大ブームとなった。
その後は他社も同機種で追従し、多人数での撮影に対応するために筐体の大型化や、
写真に様々な加工を施したり、スマートフォンとの連携が可能になるなど、現在も進化を続けている。

一方で同社の「プリクラシリーズ」は、「プリント倶楽部2」「スーパープリクラ21」の3機種のみで
2017年3月末で撤退したものの、2020年7月に新機種「fiz(フィズ)」で再参入した。
「プリクラ」は現在もシールプリント機の代名詞となって親しまれている。

【関連項目】

  • COMPUGRAPH FOTO(1976年)…ATARIから登場。撮影者の顔を文字の組み合わせ(アスキーアート)で表示してプリントアウトする。

「プリクラ」ヒット以降、同社では利用者の顔写真やプライベートデータを取り込んでグッズを制作する
プライズ機を「メイキング倶楽部シリーズ」と銘打ち、様々な機種を展開している。

【メイキング倶楽部シリーズ】

  • ネーム倶楽部(1996年)…オリジナル名刺を制作するプライズ機。
  • スタンプ倶楽部(1996年)…オリジナルスタンプを制作するプライズ機。開発はデータイースト。
  • オーラ写真倶楽部(1997年)…体を覆う見えない光「オーラ」を撮影する、ちょっと変わった占い機。
  • アロマ倶楽部(1997年)…質問に答えていくと、現在の自分にピッタリなアロマオイルを制作してくれるプライズ機。
  • カレンダー倶楽部(1997年)…愉快なフレームと自分の写真を組み合わせて、オリジナルカレンダーを制作するプライズ機。開発はホープ。
  • コロコロくらぶ(1997年)…「スタンプ倶楽部」の派生形で、オリジナルのローラースタンプを制作するプライズ機。
  • 似テランジェロ(1997年)…撮影した自分の顔から自動的に似顔絵シールを制作するプライズ機。オムロンとの共同開発。
  • カオナフレンド(1997年)…撮影した自分の顔からオリジナルメッセージカードを制作するプライズ機。開発はヒューマン。
  • ネイルプリ(2015年)…オリジナルのネイルシールを制作するプライズ機。厳密には「メイキング倶楽部シリーズ」ではない。
戯言 UFOキャッチャー」に続いて、日本のゲーム史に燦然と輝く大ヒット作ですね!
UFOキャッチャーと同じピンク色のコンパクトな筐体に、女子中高生達が群がる光景が懐かしいです。
この機種のヒットによって、まだまだ女性だけでは入り難かったゲームセンターの間口が更に広がりました。
作者も何度か家族と撮った事がありまして、ちょうど携帯電話も手頃な料金で持てるようになった頃でもあり、
まだ幼かった頃の姪っ子や家族と作ったシールを自分の携帯電話に貼ったりしてました。
作者の母は携帯電話を買い替える度に、姪っ子(孫)と一緒に撮ったシールを未だに新しい携帯電話に張り替えてます(笑)

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