『しょうがくこくご1下』(大阪書籍H16)の説明文「たねのたび」である。
草や木のたねには、たびをするものがあります。どんなふうにたびをするのでしょうか。(荒井:実際は分かち書きである。)
この1段落目を読んで、すぐに思いついた発問がある。
「草や木のたねは、みんなたびをするんだね。」
「ちがうよ。」という声を子どもに出させるための発問である。
でもこれ、ちがうってことを1年生が言うのは結構難しいでしょう。
「ものがあります」って書いてあるから、全部じゃない。
「~には」って書いてあるから、全部じゃない。
「果物の中には、おいしくないものがあります」って書いてあっても、全部がおいしくない、という意味じゃない。
というようなことは、なかなか言えないでしょ。でも、違うということが分かる感覚は、1年生でも身につけさせたい。
たねがみんなたびをするなら、「草や木のたねは、たびをします。」って書いてるはずだから、違う。
このように言いかえできるような国語力を子どもたちにつけたいものである。
高学年なら、擬人法をこの説明文で教えられそうである。
(2009.8.7)