昨日、授業づくり国語の講座で、「うさぎとかめ」「海の命」の模擬授業をしました。授業する中で、新しい発見がありました。
「うさぎとかめ」の主人公は誰かを確認すると、少数ながら、カメに手を挙げる先生がいました。
「かめが主人公だと考えることもできます。」
とりあえず、うさぎを主人公として考えていくことを確認しました。
起にあるうさぎの目標、「カメに勝ち、自分の足が速いことをみんなに自慢したい」を取り上げたあと、結の確認。そして、転がどこから始まるかを線を引いて持ってきてもらいました。
70人近く参加者がいたので、持ってきてもらうのはどうかなと思ったのですが、多いからこそ、持ってこさせようと考えました。持ってくる流れを作り、○か×かをつけていきました。(○をもらうとうれしいようです。)
×の中でも、なるほどなという場所を選んでる先生がいました。
しかし、かめはあきらめずに歩き続けました。
かめが主人公にすると、ここを転にしてもいいのです。
イソップは、主題の中にも、カメの主題を用意してます。
上手な人でもいいかげんにやっていては負けてしまいます。
また、下手(へた)な人でも、まじめにやれば、上手な人に勝つことができるのです。
最初の文が、うさぎの主題。後の文が、カメの主題なのです。
このことは、昨日、模擬授業して初めて気付きました。授業では、自分の予想外の反応があり、それに対応するために、別の解釈に気付けたりするのです。
持ってこさせての○×もやってみると、とても好評でした。
大人でも、○か×かでドキドキするらしく、×をもらっている人のいるなか、○をもらうのはうれしいようです。
途中、「○をもらってどうでしたか。」とインタビューすると、
「うれしかったです。」
という答えを得ることができました。
感想文の中でも、「子どもの気持ちが分かりました」と書かれてた方が、何人もいました。模擬授業の効果でしょう。
「海の命」の転探しは、ほとんどの先生が正解されました。
やはり、「うさぎとかめ」で学んだことを活かせたのでしょう。
今回の講座で、長文教材でも、扱い方をうまくやれば、短時間の講座の中でもできることが分かりました。
教材の中身を講師の方で、かんたんに紹介していけばいいのです。
「この後、太一は中学を卒業すると1本釣りの与吉じいさに弟子入りします。」というようにです。
(2012.8.5)