メッセージを読みとるのが国語

『新しい国語四上』(東京書籍)、2学期最初の詩です。
 この詩を教えることを通して、2学期の国語授業の方向性が見える。それが、大切です。詩をただ教えるだけではダメなのです。

1)倒置法とリフレインを使っている。
2)金子みすゞは、この技法を通して、何を一番伝えたかったのかを考える。
3)物語も詩も説明文も、作者・筆者からへの読書へのメッセージ。
4)伝えたいことを日本語(国語)を通して伝える。(それが限界。)
5)隠されたメッセージを見つけ出すことが、国語の学習なんだ。
6)4つの連があるのは、前の3つの連で、四連を強調するため。
7)同じ韻律(リズム)で、詩が作られている。
8)4/4/5 3/4/5 3/4/5(一連)
 4/4/5 3/4/5 4/3/5(二連)
 4/4/5 3/4/5 4/4/5(三連)
 4/4/5 3/4/5 6/6(四連)
9)3音4音5音だけで組み立てられてる詩が、四連の3行目だけ崩れてる。(破調)
10)「ということが」は「という」「ことが」でも分けられる。
11)「あたりまえだ」は「あたり」「まえだ」では分けるのはおかしい。
12)「あたりまえだ」の反対の言葉は、題名の「ふしぎ」となる。
13)詩の中に4つの「ふしぎ」。一~三連の「ふしぎ」は、感動が込められている。
14)四連の「ふしぎ」は、感動ではなく落胆、もしくは「おかしさ」。
15)世の中には不思議なことがいっぱいあるのに、それを不思議と思えず当たり前だと言ってしまう人々をみすゞは批判しているのである。
16)国語教科書を作っている人は、なぜ2学期の最初にこの詩を持ってきたのか。
17)当たり前だと思わずに、世の中にある不思議なことを見つけてほしいのだ。
18)分からなくて当たり前、できなくてて当たり前と思えば、そこから進歩はない。

 この詩の次にある詩がまど・みちおの「よかったなあ」である。当たり前だと思わないで、「よかったなあ」って思えることがいっぱいあることに気付というメッセージが込められてます。この2つの詩が並んでるのは偶然ではないのです。

(2013.8.27)