好子の強化、嫌子の弱化

 奥田健次『メリットの法則~行動分析学実践編』(集英社2013.5)を電子書籍で読みました。(Kindleストアで購入。)
 先ほど、ザッと読み直し、これはという図をキャプチャしました。
(iPadで読んでるからすぐにできることです。スキャナの必要なし。)
 行動によって、好子(いいこと)が出現すれば、その行動は強化され、その行動が起こりやすくなります。
 行動によって、嫌子(いやなこと)が消失するなら、その行動は強化され、その行動が起こりやすくなります。
 例えば、手を挙げて発表したことがほめられば、手を挙げる行動は強化され、次からも手を挙げるようになります。(ただし、ほめられることがその子にとって好子であればです。)
 例えば、給食で嫌いなおかずを減らせば、嫌いなおかずはなくなるので、次から嫌いなおかずを減らすようになります。
 弱化はその逆です。ほめてもらいたくて手を挙げて発表してるのに、ほめられなければ、手を挙げる行動は減っていきます。
 左図は、特に教えることに置いて役立ちそうです。
 正しい行動に「よし!」と反応し、間違った行動には反応しない。このことで、間違った行動を消去し、正しい行動を強化することができます。
間違った行動を叱ることによって、間違った行動を弱化させることもできます。
 でも、これには副作用があるのです。

 

(1)行動自体を減らしてしまう
 叱られないようにするために、何もしないようになる。いわゆる「積極性」が失われやすい。
(2)何も新しいことを教えたことにならない
 新しい行動は強化と消去の組み合わせによって生まれる。
(3)一時的に効果があるが持続しない
(4)弱化を使う側は罰的な関わりがエスカレートしがちになる
(5)弱化を受けた側にネガティブな情緒反応を引き起こす
(6)力関係次第で他人に同じことをしてしまう可能性を高める

 (3)~(6)の解説は省略しました。叱ることよりほめることがいいのです。

(2013.8.28)