コップ1杯だけ

 子どもに何かを指示するときは、ほんのちょっぴり条件をつけてあげるのが、いいです。
 有名な「ゴミを10こひろいなさい」も、「10こ」という条件がついてるから、子どもがピリッと動きます。
 例えば、今日の遠足の帰り、電車の時間まで、駅の前で待ちました。
「お茶飲んでいい?」
 時間はたっぷりありました。許可します。条件をつけて。
『コップ1杯だけ、飲んでいいです。』
 もう帰りだから、残ったお茶を全部のんだって、かまわないのです。
 でも、「コップ1杯だけ」を付け加えることで、いくつかの効果があるのです。

①少し知的になる。
 ただ飲むよりも、条件が付くことで、少し考えないといけません。
②抑制力がつく。
 ただ闇雲に自分の欲求のまま飲むのではないから、子どもにほんのちょっぴりでも抑制力をつけることができます。
③有り難みが増す。
 コップ1杯しか飲めないことで、飲むことに有り難みが増すのです。

(1999.10.15)