『落ち研の広場』10月号のテーマは、「学力の基礎・基本をつける授業指示」です。その時の原稿に向けて、思いつくまま書いてみます。
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全員起立、1回読んだら、すわりなさい。
音読の力をつけるには、この指示が適切です。
1回読まなければ、すわれません。どうしても読みます。音読の力は、読まないとつきません。
また、音読は学校でしなければいけません。
家庭学習だけに音読をまかせるようでは、拙い子はいつまで立っても読めるようになりません。
さらに、音読は立って読むから、うまくなるのです。
上記の指示は、国語以外のあらゆる教科で、使えます。
例えば、社会。教科書を連れ読みした後、
『全員起立。今読んだところまで、1回読んだらすわりなさい。』
と、指示することができるのです。
短い詩などなら、2回3回と読ませてもいいでしょうが、通常は1回でいいのです。
『すわったら、小さな声で読んでおきなさい。』
と言えばいいぐらいです。
1回だからこそ、がんばって読んでみようかな、と思えるのです。
加えて、1回読んだらすわる、というのは、自分のペースで読んでいい、ということです。
クラス全員なら読めることが、一人だと読めないことがあります。読めない漢字があったりするからです。一人で読ませることで、自分が読めない字や、読みの弱さに気付くことができるのです。
もちろん、『1回読んだらすわりなさい』だけでは、音読の力はつきません。 連れ読み・となりと交代読み・音読テストなどで補強してこそ、音読の力はつくのです。
しかし、やはり基本は、『1回読んだらすわりなさい』なのです。
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どうも今ひとつ鋭さがありません。
でも、『1回読んだらすわりなさい』という言葉、しょっちゅう言ってる気がします。
これは、永遠に受け継いでいきたい授業指示ではないかと、思います。
(2001.10.2)